Shounen shoujo (少年少女)
校庭の隅っこで 体育座りしてぼんやりと見てる野球部のフライを眺めるように なんとなく未来を見てるいつかは変わってしまうかな 大好きなあの子の笑顔とか馬鹿だったあいつらも 大人になってしまうかな今まさにヒットを放った 4番バッターのあいつは一年後の冬に 飲酒運転で事故って死んだその時 誰もがあまりの空っぽに立ち尽くしていた母さんが汚れたバットを抱きながら泣き叫んでいた
僕が憧れた彼女は 男に逃げられたストレスで過食気味になったと笑った こけた頬を引きつらせ右手には悪趣味な指輪と かさぶたの吐きだこ諦めるのは簡単と コーヒーをすすった
夜の街を彷徨いながら 昔話に夢中になってたそんな事もあったねと 彼女は笑いながら泣いたそれでも それでも 頑張れなんて言えなかったさよなら さよなら せめて笑いながら手を振った
少しずつ 諦める事ばっかり上手になってた我慢する事が 人のためになると思ってた記憶の隅に積み重ねた 無謀な夢と悔し涙押し殺したホントの気持ちが むなぐらに掴みかかる「どうしてここに居るんだよ 今すぐに逃げ出せよ望んだ様に生きられないなら 死んでんのと同じだ」そうだ 僕も君ももう一度新しく生まれ変われるよ傷ついて笑うのは 金輪際もうやめにしよう
凍える夜に一人だから 僕等は間違った事もやった心無い人が多すぎて 僕らは無駄に強くなったそれでも それでも 間違いじゃないと信じたいなさよなら さよなら 強がりは夜の闇に溶けた
校庭の隅っこで 体育座りしてぼんやりと見てる野球部のフライを眺めるように なんとなく未来を見てる僕は変わってしまったかな 時々不安で恐くなるよホームインした四番バッターがはしゃいで笑う声
それぞれの不安を抱えて それぞれ未来へ歩んでいったそれぞれが痛みを抱いて それぞれ今日に立ち尽くしたなんだろう なんだろう 涙が溢れてしょうがないよさよなら さよなら 思い出なんて消えてしまえどうせ明日が続くなら 思い出なんていらないよこの足を重くするだけの感傷なら どぶ川に蹴り捨てたそれでも それでも 涙が枯れる事はないからさよなら さよなら せめて僕は笑いながら泣いた