Kenban no nai, (鍵盤のない、)
風は頭上かすめゆらり 海藻の様な子供の手をすり抜けてガソリンスタンド゙なぎ倒し君はウサギの仮面鼻 ひくひく動かしてどろり 緑の海の淀んだ匂いを嗅いだ空腹だ 林檎を齧ろうそして横たわり
さあ眠れ
瞬きは通りを抜けて
ラジオが流れていた僕らは横たわった子供の手は空に伸び二度目の風を待つ息苦しいね ここは完璧なものだらけでレーゾンデテュールとか言葉とか急にわからなくなるね
不服だ 死を叫ぼうそして 栓を抜け
さあ眠れ
瞬きは通りを抜けて
僕は街のかかとに住んでいるいつも前触れも無くゆっくりと倒れてゆく切られた肉の匂い風を旋回する鳥雲は絶えず姿を変えるもう恐れなくていいよ君には眠りが訪れる夢は見ない君の心は鍵盤のようにバラバラになってしまったからね