Tōmei Hikōsen (透明飛行船)
鉄棒が得意だったけど よく慣れた技を舐めてかかり後ろ向きに頭から落ちた 飛行船が見えた昼休み
優しい保健の先生 泣かなかった事褒めてくれて仲良し度微妙な友達が 歩けるのにおぶりたがっていた
掃除中教室に戻って ヒーロー扱いされた後午後の体育で気が付いた 得意が苦手になっちゃった
それからどうした おや 忘れちゃったの 君は
精一杯 精一杯 笑ったでしょう皆の前 あの子の前 取り繕って誰も気にしない様な事それでも自分には大ゴト
多分平気なふりは人生で わりと重要なスキルだと思う多岐に渉り効果示すので 使用頻度もそれなり
人の多くはその熟練者で 大概の焦燥は隠せるが人の多くがその熟練者だ 大概はばれていたりもするが
大きく小さなプライドが 眠れない夜を幾つも生みよくある類いの苦しみに 命掴まれて
大丈夫じゃなくて 当然の社会貧乏クジ引いたわけじゃないんだよ優しさの真似事のエゴでも出会えたら 無くさないように
どうにかやってこられたけど 避け様のない石に躓いていつもみたいに起き上がれない そんな日が遂に来た
ずっと平気なふりに頼って 嘘か本音か解らなくてもっと上手に生きていましたか 飛行船が見えた頃の事
あの時どうした ほら 思い出してよ 君は
ひとり こっそり 泣いたでしょう帰り道 夕焼け 宮田公園でなんか怖かったお社がその日は心強かった
もう精一杯 精一杯 笑ったでしょう皆も あの子も 笑っているでしょうたまに本気で 泣いているでしょう大丈夫 もう一回 笑えるでしょう
誰も気にしない様な事分かち合えやしない他人事
優しさの真似事は優しさ出会えたら 迷わないように
出会っている 無くさないように