スカーの猛気 (Sukā no mō ki) [The Madness of King Scar]
なぜみんなから好かれぬのだ?
なぜみんな避けるのだ この俺様を俺は王だぞ 信じないか
ヘイ、ボス!
聞こえるささやき声は 俺への愛 憎しみ
何の肉?
言っておくれ 愛していると
ヘイ、ボス!
ああ、何だ!?
あんたに文句があるんだけどよ
食べ物もない、水もない・・・・・・
そうさ、夕食時っていうのによ、腐った肉さえねえや!
愚痴を言うな。お前らは本当の飢えを知らない。毎日俺の体の奥には疼きがひろがる。
俺にも一度経験がある。それは寄生虫がいるんだぜ。
違う!・・・・・・体の奥深いところで絶え間なくむずむずする疼き・・・・・・
間違いない!・・・・・・寄生虫だ!本当にひどくなったら、こうするっきゃない・・・・・・しゃがみこんでそれから一気にぶっぱなす
感謝するよ。恩知らずめ! 俺様がいなかったら、今ごろお前たちはハゲタカと食い物の奪い合いをしているんだ。
食い物くれれば言うこと聞くぜそれこそあんたの仕事なんだ俺たち痩せさらばえて骨が剥き出しだぜ
俺を責めるのか?
とんでもない。雌ライオンどものことだよ。
おおっ。
頼りはあんた。
頼りはあんた。
愛されている。
よしよし!
食い物くれれば 愛してやるぜ食わせてくれよ
懐かしいムファサさま!
ムファサ!?ムファサ!?よくもまあ!二度とその名を口にするなと命令したろう!
メモいたしましたです。二度と「ム××」とは申しません。
死んでさえもムファサの影が俺にのしかかる。ほら、あそこにいる!やめてくれ、ムファサがあそこにいる!ほら、そこに!
落ち着きあそばして、ご主人様。さもなければ、また割れるような頭痛に襲われましょう!
気にしないぞ俺は素晴らしい前の王より 偉大だずるいか? やさしい わがまま
言い聞かせる大丈夫! 駄目だ? 大丈夫! 駄目だ?俺は偉大だ 違う? そうだ! 違う? そう!いや そう いや そう いや そう いや!アーーーーー!
お気を鎮めて! ご主人!
そうだな、ザズ、ザズ、ザズ、ザズ・・・・・・
はい はい はい。
俺は誰にも愛されなかった。子供の時ですら愛されなかった。兄が持っていて俺に欠けているものとは何だ?
手短に申しましょうか、それとも詳しく?
どっちでもいい。
まず兄上様には忠実な家来たちがおりました。愛する家族、献身的なお妃様も・・・・・・
それだ! 俺に必要なのは妃だ!
何ですって?
馬鹿者、妃だ! お妃だ! 妃がいない俺は?発展の見込みも無くどん詰まりだ。子孫もいない。跡取りもなければ、未来もない。だが妃さえいれば、子供を持てる。不朽の名声は俺のものとなる!不朽の名声は俺のものとなる!
スカー。
ああ、ナラ・・・・・・なんというタイミングのよさ!すっかり大人になって。
スカー、なんとかして頂戴。私たち、狩りをさせられ過ぎているわ。
これぞ俺の妃
貴方は王様なのよ、ハイエナたちを抑えて。
魅力的だ
プライドランドが滅茶滅茶だわ。
生まれも血筋も
今、止めれば・・・・・・、わからない・・・・・・?
申し分無い
・・・・・・元どおりになるチャンスはあるのよ・・・・・・
おいでここに 可愛いナラ
何をしているの? 話を聞いているの?
俺の子供を産め
何ですって?
言っておくれ
近寄らないで。
愛しているとナラ・・・・・・俺がどれだけ暴力を嫌っているかお前も知っているだろう・・・・・・いつか必ず、お前を俺のものにしてやる。
ありえない、スカー! そんなことありえない!
お前らみんな 俺のものだ